家族の肖像

2004年7月18日 読書
今回より、読んだ本の感想でも書いてみようかと思う。
ま、そんな感想が浮かばない本もあるのだけれど、
今日読んだ吉村達也の本は、ちょっと久しぶりにゾクッとするもんがあったからな。
最近は、吉村達也のミステリーばかり読んでたから、
この人のホラーは久しぶりに読んだワケですよ。
そう、忘れてたね〜、この人のホラーって、けっこうキツイんだった。
なんつーんだろ、人間じゃ無い妖怪っつーか、幽霊とか、そういう存在では無く、
人間が、怖いって思える内容のモノを書くワケよ。
それも、日常に潜む恐怖っつーのかね、こういうの。
本当に特別なモノじゃなく、でも、普通ではない異常な人間を描くのがすっごい上手いと思う。
気がふれたような人間、どこか尋常じゃない人間。
それが、決して、ありえないコトじゃなく、ほんとそこらへんにありそうなのが、怖い。
例えば、何かにこだわりすぎてたり、何かを誤解してたり、
何かを引きずっていたり、誰にでも、そんな異常な人間になりえそうなあたりが、怖い。

今回のも、短編だが、それぞれがちょっとした恐怖がちりばめられていて、
なかなか読み応えがありました。

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